なべひろBlog

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KiCadでなぜ既存のライブラリを使わず新しく作るのか

KiCadには回路図を作るために必要なライブラリが標準でたくさんあります。

これらはメーカやメーカでもジャンルごとに分けてありますので目的のライブラリを探すのは大変ではありません。

ちなみにXilinxのFPGAは7つのライブラリに分けてあります。

確かにこれは目的のライブラリを探すには便利ではありますが、多くのライブラリをアクティブにする必要があり、そうすると回路図上にシンボルを配置するウィンドウを開くのに若干時間がかかります。

もう一つ、多くの既存ライブラリの問題点(と思っているのは私だけかもしれませんが)は実際のピン並びとは違っているという事です。

次の絵は既存のライブラリと私が作ったライブラリを並べてみました。

ライブラリの比較

左が既存のライブラリで右が私が作ったライブラリです。

既存のライブラリはピンの機能ごとに分けられていて、回路図を作るには最適です。

私の作ったライブラリは機能ごとに分けられてないので回路図を作るには少し適してないかもしれません。

次にマイコンのポートBにトランジスタアレイを配線してみます。

トランジスタアレイは私の自作で実際の物理的なピン配置と同じになっています。

配線されているマイコンのピン番号とトランジスタアレイのピン番号はどちらも同じです。

配線比較

回路図として見た場合、既存のライブラリの方がシンプルで分かりやすい結線となっています。

私の作ったライブラリは配線が交差して分かりやすいとは言えません。

しかし、私のライブラリは基板を作った時のパターン配線の現実なのです。

ここで配線が交差していると言う事は実際に基板のパターン設計をする時もパターン配線は交差してしまうのです。

それを回避するにはビアを打って配線層を変える必要があります。

基板パターン配線は闇雲に繋げばいいと言う訳ではありません。

基本は短く曲がりが少ない配線です。(等長配線やパターンインピーダンスのマッチングを取る時は除く)

しかし既存のライブラリを使うとそこまで考えた配線をするのは大変です。

もし基板のパターン配線をシンプルにしたいと思ったらこんな配線になります。

現実に近い配線

この配線は出力側がクロスする懸念は無視していますが、回路図でクロスしてない配線=基板パターン配線でクロスしない配線として考える事ができます。

この基板パターン配線を考慮した回路図が威力を発揮するのはFPGAなどのピンの機能割り当てが自由にできる半導体だと思います。

そこに高速なSDRAMを繋ぎ、等長配線をしなければいけない時、1つだけ遠く離れたピンが割り当てられたりすると、その配線長に全ての配線長を合わせる必要があり基板パターン設計は恐ろしい事

になるでしょう。

そうならないように昔から私は実物に合わせたピン配置のライブラリを使ってます。

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